洪水、氾濫、浸水、冠水、溢水、越水の意味の違いと家庭の水害対策【水害用語】

大雨が発生した時に流れるニュースで「氾濫」や「洪水」、「浸水」、「冠水」といった言葉をよく耳にします。

これらの水害に関する用語は、それぞれどのような違いがあり、使い分けをされているのでしょうか。

今回は、この「氾濫」や「洪水」、「浸水」、「冠水」に加え、同じような水害の用語である「溢水」、「越水」についての違いを詳しく解説していきます。

 

 この記事でわかること!
・洪水、氾濫、浸水、冠水、溢水、越水の違い
・家庭でできる水害対策について(水嚢の活用)
水害に対するおすすめの防災グッズはこちらから
より詳しい家庭でできる水害対策10選はこちらから
目次

洪水、氾濫、浸水、冠水、溢水、越水の違い

洪水・氾濫などの水害を前に傘をさす男性

水害の用語である、洪水、氾濫、浸水、冠水、溢水、越水の違いについて解説していきます。

 

 

溢水(いっすい)

溢水(いっすい)した河川敷

溢水:堤防がないところで川などの水があふれ出ること

ここでのポイントは、堤防がないところということです。

「溢」には、「(水があふれて)こぼれ出る、容量をこえる」という意味があります。

そのため、溢水は川の容量に耐えられなくなった川の水があふれることを表します。

例:大雨で近くの川が溢水して、川の水が河川敷まで流れてきています。

 

 

越水(えっすい)

越水(えっすい)した堤防

越水:堤防のあるところで川などの水があふれ出ること

溢水と同様の意味ですが、ポイントは堤防があるところということです。

「越」には、「限界以上に進む」という意味があります。

そのため、越水は川の容量に耐えられなくなった川の水が堤防を越えて流れでることを表します。

例:大雨で近くの川が越水して、住宅街まで迫っています。

 

 

氾濫(はんらん)

氾濫(はんらん)した川

氾濫:河川などの水があふれ広がること

「氾」も「濫」も共に、「ひろがる、水などが溢れる」というの意味をがあります。

そのため、氾濫は、「溢水」や「越水」のように堤防の有無は関係なく、あふれた川の水が広範囲に広がることを表します。

例:近くの川の氾濫に厳重に注意してください。

 

 

洪水(こうずい)

洪水(こうずい)した町

洪水:大雨や雪どけなどによって川の水の量がが普段よりいちじるしく増えたり、氾濫すること

「洪」には、「おおみず、広い、大きい」という意味があります。

そのため、大雨などの影響により川の量が普段よりいちじるしく増えること、大量の水があふれ氾濫が発生することを表します。

例:洪水が発生し、川が氾濫しました。

また、洪水は川の水量が増えることだけではなく、町が川から氾濫した水により覆われた時も洪水と呼びます。

例:パリ洪水。

 

 

 

浸水(しんすい)

浸水(しんすい)した住宅

浸水:洪水による氾濫によって、住宅などが水に浸かること

「浸」には、「水につかる、水がしみこむ」という意味があります。

そのため、浸水は、主に住宅などが水で覆われた状態を表します。

例:川の氾濫の影響で、住宅が浸水した。床上浸水

 

 

冠水(かんすい)

冠水(かんすい)した畑

冠水:洪水による氾濫によって、田畑・作物や道路などが広範囲に水に浸ること

「冠」には、「かぶる、おおう」という意味があります。

そのため、冠水は主に田畑や道路などが水で覆われた状態を表します。

例:川の氾濫の影響で、道路が冠水して、車が立ち往生している。

 

 

自宅でできる水害対策(水嚢の活用)

大雨が発生した時は、まず外からの浸水の防止排水溝逆流浸水を防止しましょう。

そのために使用するのが、水嚢です。

土嚢が用いられることが多いですが、土嚢に使用する土の準備と破棄の手間、そして土の不衛生がデメリットとして挙げられます。

また、うまく踏みつけて土嚢同士を密着させないと隙間から水が入ってきてしまいます。

水嚢の場合は、自然と形を変えて埋まってくれるため、力が無くても設置することができます。

また、中身が水のため、衛生的で、大雨が去った後は、中身の水を使って、家の外の泥を流すことなどにも使用できます。

 

水嚢の作成方法

 

①ゴミ袋(40リットル程度)を用意します。

②ゴミ袋を二重にして、半分程度まで水を入れて口を閉じます。

③玄関などに隙間なく並べます。

ダンボールに入れて連結すれば強度が増し、積み重ねすることも出来ます。

排水溝逆流浸水を防止

大雨が続くと、町の排水能力が追い付かず、住宅内に水が逆流してしまうことがあります。

これを排水溝逆流浸水といいます。

トイレからの下水の逆流は、一番注意しなければなりません。

対策は簡単で、先ほど説明した水嚢をトイレの便器内、お風呂の排水溝、洗濯機の排水溝、キッチンの排水溝に置くだけです。

これをするとしないとでは全然違うので、ぜひ実践してほしいです。

 

より詳しい家庭でできる水害対策10選はこちらから

防災グッズの準備

洪水、氾濫によりライフラインが停止し、スーパーなどの営業が停止することがあります。

避難所生活が発生することも考え、日常から非常時の備えを行っておきましょう。

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まとめ

水害(洪水、氾濫)の中、たたずむ女性

洪水、氾濫、浸水、冠水、溢水、越水の違いについて解説を行い、家庭でできる水害対策についてもお伝えしました。

正しい知識を持ちを持つことで、ニュースで聞いた情報を防災、避難に繋げることが出来るようになります。

家庭で出来る水害対策を行い、被害を最小限に抑えるようにしましょう。

 

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