近年の異常気象により、あるものによる自然災害が増加しています。
それが「雨」による水害です。
記憶に新しいもので、平成30年7月豪雨や令和2年7月豪雨などがあります。
特に、6月の梅雨時期から9月頃までは豪雨・大雨となる頻度が高いです。
雨による災害は日本中どこででも発生する可能性があります。
都心部も例外ではありません。河川の氾濫や、街の排水機能が間に合わずに起こる浸水や冠水も問題とされています。
この記事では、備えておくと便利な水害に対する防災グッズとその選び方や対策方法をお伝えします。
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大雨・豪雨・浸水などの水害に対するおすすめの防災グッズ
水害に対するおすすめの防災グッズは以下の通りです。
・レインコート
・簡易土嚢
・水嚢
・脱出ハンマー
・ガラス飛散防止フィルム
それでは、1つづつ解説していきます。
レインコート
・セパレートタイプ
・体のサイズに合ったもの
・カラフルな色のレインコート
・耐水圧10,000mm以上のもの
セパレートタイプ
よくみるコートタイプやポンチョタイプのレインコートは、着やすく脱ぎやすいというメリットはありますが、防水性能の低さや動きずらいというデメリットがあります。
豪雨の中での避難では、体が濡れて、体力が失わないようにする必要があります。
そのため、セパレートタイプ(セットアップレインスーツ)がおすすめです。
上下に分かれたレインコートで頭から足元までカバーすることができて、防水性能が高く、移動もしやすいです。
体のサイズにあったもの
防災のためのレインコートではサイズが重要であり、長すぎても短すぎてもレインコートの意味が薄れていきます。
自分に合ったものを選ぶのは難しいかもしれませんが、なるべく近いものを選び、最低限袖口をひもでしばって調整できるものや、ゴムでしばってあるものを選びましょう。
カラフルな色のレインコート
豪雨・大雨の時は、視界がとても悪くなります。
そのため、救助者や車から見えやすいようにカラフルな色のレインコートを着ることをおすすめします。
耐水圧10,000mm以上のもの
安いレインコートでは雨の中歩いていると浸み込んでくるものがあります。
豪雨を想定して、耐水圧10,000mm以上のものを選ぶようにしましょう。
耐水圧とは、「どれくらいの水圧まで生地に水がしみこむのを防げるか」という数値で、大きいほどしみこむのを防げます。
「撥水加工済み」という表記だけで、耐水圧が低いものは水滴ははじいても大雨ではしみてくるものがあります。
簡易土嚢
大雨・豪雨災害の被害で多いのが、住宅の床上浸水被害です。
排水設備の機能を上回る大量の雨水が、市街地などに溢れて床上浸水が発生しやすく、都心部では特に対策は必須です。
住宅の床上浸水対策として最も手軽なのは、土嚢を使う方法です。
しかし、土嚢に使用する土の準備と破棄の手間、そして土の不衛生がデメリットとして挙げられます。
一般家庭で備えるなら、給水ポリマー性の土嚢がおすすめです。
給水ポリマー性の土嚢は、使用前は約150gでコンパクトで軽量のため保管時には困りません。
吸水(3~5分)後に約13-15kgまで重く、大きくなり、止水の役割を果たしてくれます。
使用後は、太陽に当てると給水した水分が蒸発して、元のように薄く戻り、簡単に処理を行うことができます。
薄く軽量で保管場所にも困らないため、ご家庭に備えておくことをおすすめします。
水嚢
出典: http://www.boucyz.net/
大雨が続くと、町の排水能力が追い付かず、住宅内に水が逆流してしまうことがあります。
これを排水溝逆流浸水といいます。
トイレからの下水の逆流は、一番注意しなければなりません。
対策は簡単で、水嚢をトイレの便器内、お風呂の排水溝、洗濯機の排水溝、キッチンの排水溝に置くだけです。
①ゴミ袋(40リットル程度)を用意します。
②ゴミ袋を二重にして、半分程度まで水を入れて口を閉じます。
③玄関などに隙間なく並べます。
※ダンボールに入れて連結すれば強度が増し、積み重ねすることも出来ます。
一階、二階の全水道とトイレを水嚢で封鎖。
全ての窓の締まりと水漏れの確認、鍵の施錠を確認。
換気扇のスイッチオフと封鎖。
全てのモバイルバッテリーと電子機器の充電。
なんだかんだで引き篭もるのもやること多いね。明日の昼まで籠城戦です。損害ゼロなら日曜日12時からオープンします。 pic.twitter.com/nVDrhI0xYt— アートスープ@前橋駅前店 (@GalleryArtsoup) October 12, 2019
水嚢による対策は簡単なため、大きめの袋を準備しておきましょう。
その他の水防方法
簡易土嚢や水嚢を利用した対策を説明しましたが、その他にも簡単な水防方法がありますのでご紹介します。
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簡易水のうとダンボールを使った工法
水のうを段ボール箱に詰め、レジャーシートなどで包みます。出入口などに隙間のできないように並べます。
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ポリタンクとレジャーシートを使った工法
ポリタンクに水を入れ、レジャーシートなどで包み、出入口などに並べて使用します。
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プランターとレジャーシートを使った工法
土を入れたプランターをレジャーシートなどで包み、出入口などに並べて使用します。
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簡易止水板を使った工法
テーブルやボードなどの長い板状のものを出入口に設置することで、浸水を防ぎます。
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出典:平塚市 家庭でできる浸水対策
脱出ハンマー
・GSマークがついているもの
・シートベルトカッターがついているもの
GSマークがついているもの
日本では、緊急脱出ハンマーを評価する規格はありません。
そのため、ドイツの製品安全法にもとづいて、安全が承認された製品に与えられる「GSマーク」の表記があるかを基準とするとよいでしょう。
シートベルトカッターがついているもの
窓を割って脱出しようと思ったときに、シートベルトが外れずに動けないということもあります。
必ずシートベルトカッターが付いているものを購入しましょう。
ガラス飛散防止フィルム
・50ミクロン以上の厚さ
・内貼り用のフィルム
・JIS規格適合品
50ミクロン以上の厚さ
飛散防止の効果を得るためには、最低でも50ミクロン(µm:マイクロメートル)以上のものを選びましょう。
大きい窓には70ミクロン以上のものを選ぶとより安心できます。
内貼り用のフィルム
防災を目的としたフィルムでは内貼り用のフィルムを購入しましょう。
内貼り用は、安価で種類が豊富なうえ、室内からなので貼りやすいというメリットがあります。
しかし、内側か貼れない場合は、外貼り用のフィルムを購入しましょう。
外側に内貼り用フィルムを貼ってしまうと、劣化が早まり、十分な飛散防止効果を得ることができなくなります。
ご自宅の窓に適したものを貼りましょう。
JIS規格適合品
その中でも「JIS A 5759適合品ラベル」は、日本ウインドウ・フィルム工業会が発行しているもので、優良なフィルムに掲示されるものです。
この掲示があるフィルムは、フィルムの強さや透明性、そして紫外線透過率などの項目の試験にクリアしたフィルムであり、品質が高く、「安心」と「信頼」をもって使用することができます。
2000年以降の豪雨被害
それでは過去のの豪雨被害についてご紹介します。
2000年以降は特に多くの豪雨災害が発生しました。
豪雨災害は他人ごとではありません。これからの対策への教訓としてもらえればと思います。
名称 | 被害情報 |
---|---|
平成16年7月新潟・福島豪雨 | 死者16名、負傷者83名、住家全壊71棟、半壊5,657棟、一部損壊82棟、床上浸水1,916棟、床下浸水6,261棟など |
平成16年7月福井豪雨 | 死者4名、行方不明者1名、負傷者19名、住家全壊57棟、半壊142棟、一部損壊212棟、床上浸3,323棟、床下浸水10,334棟など |
平成18年7月豪雨 | 死者28名、行方不明者2名、負傷者46名、住家全壊275棟、半壊1264棟、一部損壊169棟、床上浸水1572棟、床下浸水5424棟など |
平成20年8月末豪雨 | 死者2名、行方不明者0名、負傷者7名、住家全壊6棟、半壊7棟、一部損壊41棟、床上浸水3,106棟、床下浸水19,355棟など |
平成21年7月中国・九州北部豪雨 | 死者36名、行方不明者0名、負傷者59名、住家全壊52棟、半壊102棟、一部損壊230棟、床上浸水2,139棟、床下浸水9,733棟など |
平成23年7月新潟・福島豪雨 | 死者4名、行方不明者2名、負傷者13名、住家全壊74棟、半壊1,000棟、一部損壊36棟、床上浸水1082棟、床下浸水7,858棟など |
平成24年7月九州北部豪雨 | 死者30名、行方不明者3名、負傷者34名、住家全壊276棟、半壊2,306棟、一部損壊192棟、床上浸水2,574棟、床下浸水8,409棟など |
平成26年8月豪雨 | 死者75名、負傷者68名、住家全壊179棟、半壊217棟、一部損壊190棟、床上浸水1,086棟、床下浸水3,097棟など |
平成27年9月関東・東北豪雨 | 死者8名、負傷者80名、住家全壊81棟、半壊7,044棟、一部損壊384棟、床上浸水2,481棟、床下浸水13,149棟など |
平成29年7月九州北部豪雨 | 死者39名、行方不明者4名、負傷者35名、住家全壊309棟、半壊1,103棟、一部破損94棟、床上浸水202棟、床下浸水1,706棟など |
平成30年7月豪雨 | 死者224名、行方不明者8名、負傷者459名(重傷113名、軽傷343名、程度不明3名)、住家全壊6,758棟、半壊10,878棟、一部破損3,917棟、床上浸水8,567棟、床下浸水21,913棟など |
令和2年7月豪雨 | 現在も継続中 |
参考:気象庁 災害をもたらした気象事例(平成元年~本年)
【まとめ】大雨・豪雨・浸水などの水害に対するおすすめの防災グッズ
大雨・豪雨・浸水などの水害に対するおすすめの防災グッズについてお伝えいたしました。
【水害に対するおすすめの防災グッズ】
・レインコート
・簡易土嚢
・水嚢
・脱出ハンマー
・ガラス飛散防止フィルム
早めの対策を行い、被災時にご自身、家族を守れるようにしましょう。
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